トランプ関税が合理的だと思っている人は世界にほとんどいないが、トランプ政権の中には何人かいる。彼らが本心からトランプを信じているかどうかは疑わしいが、彼を利用して野望を実現しようとしていることは確かだ。その筆頭はベッセント財務長官である。

ベッセントとは何者か?

元ヘッジファンドマネージャーで、ジョージ・ソロス氏に師事。 エール大学で経済史を教えた経験を持つ、経済史家としての顔も。 アベノミクスによる円安で巨額の利益を上げた知日派。

ベッセントの目指す「新ブレトンウッズ体制」

現行の国際経済システム(ドル基軸+アメリカの消費と安保依存)は機能不全。 アメリカの再工業化と、ドル高是正×基軸通貨維持の両立を目指す。 安保と通貨を結びつけた、新しい国際ルール作りを視野に。

日米交渉の柱は3つ

製造業の回帰による再工業化 ドル高是正と通貨協調 安全保障の応分負担

ベッセントはソロスのファンドマネジャーとしてイングランドを倒した国際金融のプロ中のプロだが、ちょっと変わった信念を持っている。それがアメリカの再工業化である。