中国は日本に比べると資本主義化した時代は短く映画の歴史も深みも浅いですから、外国の映画を自由に見ることができるようになったのは80年代以後です。
映画がまだまだ重要な娯楽の一つになっていますし中国の田舎の方に行けば分かりますが日本に比べると本当に娯楽がないので、映画館に行くのが重要なイベントになっています。
日本と比べて余暇の過ごし方のタイムラグが30年ぐらいあると考えていいでしょう。経済は発展しましたが人々の感覚は昭和50年代の前半ぐらいの調子です。
日本では映画代は非常に高く、このご時世なので映画は高くて見に行けない、家でサブスク配信を見れば十分という人も多いでしょう。
それに独身者が多く大家族主義でもないので、娯楽は個人個人で好きなことをやるのが主流です。
それに結婚した子持ちのカップルが親を連れて親戚も一緒になって映画を見に行くということはありえませんね。
ところが中国やインドではそれが頻繁に起こるわけです。そうなると映画館がお客として捉えるのは昔ながらの文化を持った人々ということになります。
日本の映画館も中国の移民向けの作品を上映して収益を上げたいのだなということが分かります。そして日本には相当数の中国側の移民が激増しているということも分かります。
おそらく日本の映画館の上映作品は今後は中国やベトナムのものが増えていき日本人向けのものはどんどん減っていくでしょう。
それは移民の導入を日本に先んじて進めたイギリスでは20年ぐらい前から起きていることであり、映画に限らず飲食や街中で販売する衣料品や家具なども移民向けのものが主流になってしまっている場所も少なくありません。
例えばロンドンの南部ですとインドやパキスタンバングラデシュの人々が好むキラキラの服や家具が主流です。
食料品も移民向けの店だらけですし、外食もケバブやインド料理パキスタン料理の店だらけで昔ながらのイギリスのパブはどんどん潰れています。