古代エジプトの象徴、ギザの大ピラミッド。ファラオの墓として造られたというのが長年の定説だが、もしそれが真実でないとしたら、一体何のために建造されたのだろうか?

 近年、「スキャンピラミッド」と呼ばれるプロジェクトが最新鋭の機器を用いて大ピラミッド内部を調査した結果、驚くべき熱異常が検出された。ピラミッド内部の温度は常に一定で、地球の平均気温である摂氏20度(華氏68度)に保たれていると信じられてきたため、この発見は大きな謎を投げかけている。

 作家のデイヴィッド・ウィルコック氏などは、ピラミッドの効果は重力と関連していると説明する。「重力は地球に流れ込むエネルギーの川であり、そのエネルギーは漏斗(じょうご)のような形を造ることで利用できる」と彼は述べ、重力の流体エネルギーが渦を巻き、渦電流を作り出すと続ける。

 もしかするとギザの大ピラミッドは、現代では失われた古代の技術によって造られた巨大なエネルギー装置だったのではないだろうか? そして、もし現在の大ピラミッドが「未完成」な状態だとしたら? 頂上部だけでなく、内部からも何か重要な「部品」が失われているとしたら? スペインの研究者ミゲル・ペレス=サンチェス氏は、ピラミッドの頂上にはかつて「ホルスの目」を象徴する球体が置かれていたと主張する。直径約2.7メートルで、これは自然対数の底「e」の近似値だ。この球体は太陽とイシス女神と関連付けられた天空で最も明るい星シリウスへの崇拝のために設置されたという。

 しかし、失われた部品は頂上の球体だけではないかもしれない。ギザの大ピラミッドと、旧約聖書に登場する謎多き物体「契約の箱(アーク)」との間には、ミステリアスな繋がりがあるのかもしれない。

【衝撃仮説】ピラミッドは古代の発電所だった!?動力源は「契約の箱(アーク)」か
(画像=画像は「The Ancient Code」より,『TOCANA』より 引用)

聖櫃アーク:神の玉座か、それとも古代の超兵器か?

 旧約聖書の「出エジプト記」によれば、エジプトから解放されたイスラエルの民を導いたモーセは、聖なる山の頂で神から十戒を刻んだ石板を授かった。その際、神はモーセに対し、「契約の箱(アーク)」の正確な製造方法も指示したとされる。このアークこそ、人類史上最も謎めいた「装置」の一つなのかもしれない。

 アークは単に十戒の石板を納める箱ではなく、神自身の玉座であるとも言われた。アークがどこへ行こうとも、そこに神は臨在すると信じられていたのだ。「出エジプト記」によれば、アークの寸法は長さ2.5キュビト、幅1.5キュビト、高さ1.5キュビト(約131×79×79cm)。全体が金で覆われ、金の飾り縁が付けられていた。四隅には金の環が取り付けられ、金で覆われたアカシア材の担ぎ棒を通して運ばれた。この棒は決して抜いてはならなかったという。そして、アークの上には「カポレト」と呼ばれる純金の蓋がかぶせられていた。

 興味深いことに、多くの研究者が、もし記録された通りの構造であるならば、アークは絶縁体を挟んだ二つの電極を持つ電気コンデンサ(蓄電器)のようなものだったのではないかと指摘している。アカシアの木で作られ金で覆われた構造は、エジプトで発見された他の工芸品にも似ている。アークは乾燥した「部屋」に置かれたとされるが、そのような場所の自然電場は通常、垂直メートルあたり500~600ボルトにもなる。古代宇宙飛行士説の論者によれば、これによりアークはその金の飾り縁を通じて電荷を蓄えることが可能となり、コンデンサとして機能したのではないかというのだ。

 アークの正体については様々な説があるが、中には未知の、制御不能で致命的な力を発生させる発電機だったと考える者もいる。触れることが禁じられ、運搬や接触には特別な防護服が必要で、他の者は距離を置かなければならなかったとされる。これらの記述は、アークが極めて強力であると同時に、人間の健康にとって非常に危険なものであったことを物語っている。

 古代宇宙飛行士説の論者たちは、アークは発電機、あるいはより複雑なエネルギー生産システムの一部であったと考えている。そのエネルギーは兵器として、あるいは遠隔通信手段として、その他様々な用途に使われた可能性がある。その力の証拠はアークが保管されていた幕屋(移動式神殿)の組み立て指示や、人命を守るために内部へのアクセスに課せられた厳密な規則を読むことで見出せる、と彼らは主張する。