というのも、瀬戸内海の多くのエリアでは、船からのマキエ釣りが禁止されているため、魚を寄せるのではなく、「魚がいるタナを探す釣り」が基本になります。
そのため、マダイがエサを食う層(タナ)を見つけやすい、長い仕掛けが必要なのです。瀬戸内でのエサ釣りといえば、せいぜい「ひとつテンヤ」くらいで、大半の釣り人はサビキ(チョクリ仕掛け含む)か、タイラバで狙います。
釣果を左右する仕掛け選び
マダイは少し神経質な魚で、特にハリスに敏感。活性が高いときは気にしない太さでも、低活性時には違和感を与えるようです。
太すぎると何かが見えるのか、疑似餌の動きも不自然になるのかもしれません。可能な限り細いハリスが有利なのですが、マダイは歯がある魚なので、細すぎると切られるリスクがあります。
胴調子のサオは引きの衝撃をしっかりといなしてくれますが、やはり歯に当たって切られるのは怖いところです。ちなみに、前回のボウズは3号ハリスを使っていましたが、どうも魚に気に入られなかったようで……。
仕掛け選び、とくにハリスの太さやサビキの種類・長さなどは、本当に悩ましいものです。しかし、こうした疑似餌釣りでは、その選択が釣果に直結するのもまた事実。仕掛け選びの腕が試される釣りでもあります。
寒の戻りで厳しいスタート
潮の状態が良く、風も比較的穏やかな日。今日は「初釣りで桜色のマダイを釣るぞ」という気持ちで出かけましたが、まるで真冬に戻ったかのような寒の戻りでした。仕舞ったはずのダウンジャケットや防寒タイツを引っ張り出して対応しましたが、寒がりの私にはそれでも厳しい朝でした。
しかも、釣り場では北風が吹き付け、釣り始める前から気持ちが萎えてしまいそうに……。
7時に釣りを開始。北風を受けながら、船の位置を適宜微調整しつつ、水深35~38mの魚礁帯を狙っていきます。ゆったりとした上げ潮が流れるポイントで、仕掛けをゆっくり巻きながら動かして、マダイのタナを探っていきます。
