巻き続けること数分、浮いてきたのは65㎝、3.5㎏の真鯛だった。春らしいサイズである。上がってきた魚影に落ち込んでいた船内の雰囲気が僅かに色めく。
下げ潮に入ってもアタリなし
無事に上がったロクマルに船内色めくも状況に大きな変化はなし、相変わらず渋かった。更に11時を過ぎると強烈な下げ潮に苦戦。どの場所も100gでも対応できなくなるほどの潮流となってきた。ひらすら3ノット以下の場所を探し求めて移動した。

潮流が速いと、平たい鉛玉は抵抗を受けて流されやすくなる。潮流によって重さや形にはこだわるべきであるが、どうしても鉛ではサイズが大きくなり抵抗を受けてしまう。重めのタイラバを使うシーンでは、タングステンなども利用しながら釣り続けた。
ただ、工夫の甲斐なく、最後まで渋い状況に変わりはなし、13時には納竿となった。
熊本の春の真鯛はまだ早かった
船長曰く、前日には同ポイントで13枚釣れていたそうだ。とは言え最盛期には程遠い釣果らしい。明らかに水温が寒かったのが原因だ。

船長によると5月過ぎが釣果が安定するのでオススメらしい。
平時より悪待ちするタイプの私は、この状況でも楽しんで釣りをしているので、寒かろうが関係はなかったが。
<野口昭伸/TSURINEWSライター>