その結果生まれたのが、「Flying Sun 1000」です。

画像
まるでUFO / Credit:Freefly Systems

この機体には強力な発光ユニットと、振動が抑えられた4つのプロペラが搭載されています。

そして、Flying Sun 1000が上昇したり移動したりする様子は、まさにUFOのようです。

では、この「飛ばせる投光器」であるFlying Sun 1000は、どれほどの性能を持っているのでしょうか。

まるでUFO「Flying Sun 1000」の実力と可能性

画像
Flying Sun 1000 / Credit:Freefly Systems

Flying Sun 1000の最大の特徴は、空中から30万ルーメンの光を照射できる点にあります。

これは下向きに取り付けられた合計288個のLEDライトによって実現しています。

一般的な家庭用LED照明が3000~4000ルーメン前後であることを考えると、このドローン1台で100倍以上の光量を空から届けることができると分かります。

60度のスポットライトを利用しており、ドローンが上昇するにつれて照明範囲が広くなり、強度は弱まります。

画像
照らしたい範囲によって高度を調整 / Credit:Freefly Systems

例えば、高度96mの照射範囲は12728平方メートルにもなりますが、強度はかなり弱くなります。

大抵の場合はもっと範囲を狭くして(高度を下げて)利用することになるでしょう。

当然ながらLEDは大量の電力を消費します。

そのため、このパッケージにはリール式の電気ケーブルが付属しており、外部電力とドローンを繋ぐことで稼働させ続けられます。

ちなみに、ドローン本体のバッテリーだけだと、約5~10分間しか稼働できません。

この機体は現在予約受付中であり、価格は59,995ドル(約881万円)となっています。

用途としては、映画やテレビ撮影の撮影、夜間工事、大規模イベントでの仮設照明としての利用が期待されています。

画像
捜査や警備にも役立つ / Credit:Freefly Systems