モンスターの気配

10時ごろ、仕掛けを回収しようとリールを巻くとつけエサが踊る、誘いになったのか?強烈なアタリ、サオを真っすぐ立てると掛かった魚は右にある沈瀬のキワに一気に突っ込む。ハリスが瀬ズレで簡単に切られてバラシ。大型の尾長だったのかもしれない。残念。

11時、またアタリがきた。右の沈瀬に行くのは分かっている。サオを立てるとハリスが根に触れて切られるのであらかじめ左に倒してアワせる。いきなりサオは満月に曲がる。掛かった魚はやはり右の沈瀬に逃げる。腰を落として堪える。魚は左に向きを変えて突進開始。

リールのドラグはフルロック。サオをのされる。リールのレバーブレーキを緩めてスプールからミチイトを放出。魚はギアを上げてスピードアップ、もう止められない。ローターが唸りを上げながら回転。左30mくらいの磯ギワでハリスを切られバラシ。恐ろしいモンスターがアタってくる。

サオが折れそうな大物

11時30分、満潮をすぎた潮返しの瞬間だった。サオ先をゆっくり潮上側に引いて、ゆっくり戻す誘いをする。つけエサが浮き上がり、また沈む。ひと呼吸おいて棒ウキの自立チヌ3Bがゆっくり沈む。大物ほどアタリは小さい、あらかじめ左にサオを寝かせてアワせる。右の沈瀬に逃げ込むのを止める。

1mmもイトはださない。左に向きを変える。リールのフロントドラグは少し緩めてある。サオを右へ水平に倒す。つの字に曲がったままリールのドラグが滑り、ミチイトがでていく。ドラグを引きださせることで体力を奪う。

走りが止まった。サオを立てると魚は逆らって深みに潜り水圧で重くなり釣り人が不利になる。そうならないようにサオの角度を斜め45度か水平を意識。サオをつの字に曲げたままに膝と腰を伸ばして魚を起こす。サオが揺れると魚が暴れる。揺れないようにしっかりと保持、ポンピングは絶対しない。サオの弾力がなくなった瞬間、尾長グロに逃げるチャンスを与えバラすからだ。サオを曲げたままリールを巻き、膝と腰を曲げて魚に近寄る。

「大物獲ったでごわす!」磯フカセ釣りで64cm3.3kg尾長グロ堂々浮上【鹿児島】ポイント概況(提供:週刊つりニュース西部版APC・新増初生)