さらに、医師から薬の効果や副作用について十分な説明がないことも問題です。
薬に頼らない選択肢を
本書では薬だけでなく、非薬物療法も効果的だと説かれています。認知機能の維持や行動・心理症状の改善に効果があり、副作用のリスクも低いことがあげられます。家族や介護者とのコミュニケーションを深めることも、精神的安定に重要です。
認知症治療は、薬物療法と非薬物療法を組み合わせ、一人ひとりの状態に合わせて行うことが大切です。医療従事者、患者、家族が協力して最適な治療法を見つけることが求められます。
患者一人ひとりの状態に合わせた治療と、医療従事者・患者・家族の協力の必要性を訴える、現代の認知症医療に一石を投じる警鐘の書です。
尾藤 克之(コラムニスト・著述家)
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2年振りに22冊目の本を出版しました。
「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)