吸い込まれるような青い瞳。なぜ一部の人々だけが、この魅力的な目の色を持つのか、不思議に思ったことはないだろうか? ある研究では、その謎を解き明かす驚くべき可能性を示唆している。なんと、地球上に存在する全ての青い目の人々は、はるか昔に生きた「たった一人」の共通の祖先に行き着くというのだ。

かつて人類の目は茶色だけだった  コペンハーゲン大学の研究者たちによれば、太古の昔、人類の目はすべて茶色だったと考えられている。しかし、約6000年から1万年前、ヨーロッパに住んでいたある一人の人物に、すべてを変える出来事が起きた。それは遺伝子の突然変異だ。

 青い目は「劣性遺伝」の形質だ。つまり、両親から青い目の遺伝子を受け継いで初めて、その色が目に現れる。しかし、そもそもその「青い目の遺伝子」がどこから来たのかは、長らく謎に包まれていた。デンマークの研究チームは、この謎の核心に迫る研究を2008年に発表した。