
2月15日に開幕した2025明治安田J3リーグ。J2昇格を目指し白熱した戦いが繰り広げられている。なかでも注目なのが、J3初挑戦にもかかわらず現在2位(第7節終了時点)と奮闘している栃木シティ(栃木C)だ。
2023シーズンの全国地域サッカーチャンピオンズリーグを制し、7年ぶりに復帰した2024シーズンのJFL(日本フットボールリーグ)で見事優勝を果たした栃木C。今年もその勢いは健在で、J3でも十分戦うことができる実力を証明している。ここでは、J3参入初年度ながら躍進を続ける栃木Cの魅力や強さの要因などについて紹介する。

J3初挑戦クラブの快進撃
2月15日の開幕戦を白星で飾り、ここまで4勝2分1敗と好成績でJFLからの昇格クラブとしては十分と言える結果を残している栃木C。3月20日に行われたYBCルヴァンカップでは鹿島アントラーズとホームで対戦。GK相澤ピーターコアミの好セーブなどでJ1の強豪を相手に善戦し、0対1で敗れたものの大きなインパクトを与えた。
さらに同月30日のJ3第7節では、Jリーグ史上初の”栃木ダービー”が実現。試合は1対1の引き分けに終わったものの、同じ栃木県内をホームタウンとする栃木SC(栃木サッカークラブ)との1戦には1万2,000人以上が来場し大きな盛り上がりを見せた。

ホームスタジアムの魅力で観客増へ
栃木Cのホームスタジアム『CITY FOOTBALL STATION』は17億円の建設費用を投じて作られた約5,000人収容のサッカー専用スタジアムだ。J1クラブのスタジアムと比べるとコンパクトだが、ピッチと観客席の距離が約5mと非常に近く、選手たちのプレーを間近に感じることができる。またフェンスや仕切りは設置されておらず、スタンドとピッチがネットで区切られている点も大きな特徴だ。試合当日には地元グルメや特産品の販売、キッチンカーの出店なども行われ、子ども向けアクティビティも充実しているため、家族での来場も多く観客増加につながっている。
