『過去の被曝に対する発言について 』の本文は「太郎からのメッセージ」と題され、
私の未熟さゆえに傷つけてしまった人々に対して、許されるおわびの言葉など存在しないと考えますが、山本太郎に心をえぐられたとお感じになる方がいらっしゃるならば、私は加害者です。心よりおわび申し上げます。 私がどう未熟であったかをお話させてください。
と始まる。
これはメッセージの主題が「おわび」であるのを示している。ただし山本が謝罪する[対象]として示した心をえぐられた人々が誰なのか、彼は語っていない。また人々が傷つく原因となった[行為]も明示されていない。
このため、いったい何について、誰に謝罪するのかまったくわからない書き出しになっている。しかも、「私がどう未熟であったかをお話させてください」と、[行為]をはっきりさせないまま、行為の[背景]説明に話がすり替えられている。「私が未熟者でした」と頭を下げてみせるものの、誰に対して何をしでかしたのを謝ろうとしているのかわからない謝罪なのだ。
ではメッセージの後段で背景を説明しながら、謝罪の対象と、謝罪しなければならない行為が説明されるのだろうか。
文章を単語単位に分解して、単語どうしの関係性を統計的に解析した。すると、どのように未熟者だったか複数の話題とともに説明されているが、東北全体または関東を含む地域への風評加害や、福島県への風評加害についてまったく謝罪していないのがわかった。
次章から、以下の図や他の解析結果をもとに、山本が用いた詭弁について考察しようと思う。
話芸に頼って開き直る山本。
話芸が足りず踊ってみせるれいわ新選組。
意外に手強い彼らの手法は、同時に理論武装に欠ける彼らの弱点でもあった。
(今回は形態素解析・計量テキスト分析の結果だけでなく、読み取りかたに重点を置いて説明した)
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以降、
・詭弁を読み解く──私を加害者にした東電は究極の加害者 ・意味のない言葉の洪水──話題の山は煙に巻くためにある ・講演会話法──理論武装できない場当たり的な役者政治家