経営者の決断──タカミヤ・高宮社長が描く“建設の未来“

――120億円の大規模なプラットフォーム投資を推進しているとのことですが、どのような未来を見据えてのものでしょうか?

 一つは拠点整備です。当社の施設は1〜3万坪という大規模なものであり、地価の高い場所での開発が必要となります。すでに広島でM&Aを実施し、今後も全国どこからでもアクセスしやすい環境を整備するため、新規建設とM&Aを効率的に組み合わせて展開していく予定です。これにより、全国のユーザー獲得を進め、収益拡大も視野に入れています。

もう一つの重要な柱は人材投資です。従業員の待遇改善を含めた先行投資を積極的に推進し、業界水準を大きく上回る待遇を実現しています。人材不足が深刻化する現代において、従来型の改革だけでは優秀な人材の確保は困難です。

 当社は以前からリモートワークなど多様な働き方を推進し、転勤制度を廃止しようとしてきましたが、2023年4月「コイン制度」2025年4月からは「社内派遣制度」を導入し、社員が上司や勤務地を自由に選択できる仕組みを新たに整えました。建設業界においても優秀なIT人材が集まる環境づくりを着実に進めています。

――5年後には具体的にどのような成果が達成されているとお考えでしょうか?

 現在、機材整備を委託しているユーザー数は2025年3月期第3四半期12月時点で73社です。2025年3月期には100社を超える見込みです。今後は大幅な増加を予測しており、5年後はプラットフォームの利用が業界標準として定着しているでしょう。

 スーパーゼネコンを中心に、品質のエビデンスが必須となり、事故発生時の社会的責任もいっそう重要になります。当社は利便性や収益性で圧倒的な優位性を持っているため、自然と取引が当社に集約されていくはずです。

 このプラットフォームは決して壮大な構想ではありません。すでに実際に多くのお客様にご利用いただいています。今後は加速度的に進展し、来年度から大きく変わっていくと考えています。この建設業×テクノロジーのプラットフォームによって、業界自体が大きく変革していくでしょう。

(文=福永太郎/編集者・ライター)

提供元・Business Journal

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