名付けの想い、そして母としての意地

(画像=『FUNDO』より引用)
役所を出た帰り道、私は泣きそうになりました。
なんでこんなことになったんだろう…せっかく名前も決めて、準備して、楽しみにしていたのに。
“伝統”のひとことで、すべてを塗り替えられてしまった気がして悔しかったのです。
私は、自分が「母親としての存在を否定された」ような気がしました。
「この子の名前は、私たちが決めた“優斗”なんです」
この思いを、何としても貫き通したい。
名前って、ただの記号じゃありません。
親から子への、最初の、そして一生消えないプレゼントです。
しきたりや親のエゴで簡単に書き換えられていいものではない。
私は、母として、この子の「はじまり」を守っていきたいと強く思いました。