マラソンは走っている時はきついのですが、ゴールしてしばらくするといろいろなことを思い出すものです。あの時勇気づけられたとか、あの頃は苦しかったな、という具合に。でもやり遂げたことで前向きの思い出として残るわけで、故に成功者とも言えます。成功者に優劣はありません。
「お前は今、人生をどうエンジョイしているのか」と聞かれたら「好きなことを好きなようにできることが何より」と申し上げます。人生後半になっても欲はあるもので新しい事業でも「あれもやりたい」「これもやりたい」と思うのですが、時間がかかりすぎて自分の代で終結しなくなります。私の会社は小さく、個人事業主の域ですから外部からの借入金には頼らず手持ち資金で事業展開をすると心に決めています。すると必然的に会社の成長スピードは遅くなります。仮に今、手元に100億円あればかなり思い切ったビジネスができるし、そのノウハウもありますが私は昔から同じ事業を大きくする趣味がないので興味がないのです。
ちっちゃい会社だけど新しいことに取り組み、手持ちの事業ではしっかり稼ぐ、これでよいのだと思います。既存事業は顧客の皆さんからは感謝され、代金を喜んで払っていただける、これが私のビジネスモデルの最大の特徴です。顧客から笑顔で「ありがとう」と言われるビジネスほどうれしいものはないのです。
今年は新規計画に3つプランがあるのですが、うち2つは既に動いています。3つ目も春には準備を開始します。完全な新規事業もあるし、既存事業の枝葉(新規部門)を作るものもあります。
私の会社はおもちゃ箱のように見るかもしれませんが、すべてがバラバラのビジネスではないところがポイントです。40代の頃はなんでも手出ししたくなる年頃でしたが、それがうまくいかないことに気がつき、自分に明白なポリシーの枠組みをつくり事業展開しています。
人生の成功者はゴールした時、走り終えた自己満足と走り終えた自信からもう少しランニングしてみようかな、という前向きの気持ちが生まれるかどうかだと思います。会社勤めでゴールされた方には、嫌な上司とか思い出したくないトラブルもあると思います。しかし、ゴールしたのでそれは思い出の玉手箱であり、当時の上司は今ではただの人だと割り切りたいですね。そしてフルマラソンの反省を踏まえて今度はちょっとこんな風にランニングしてみようかな、と目標設定をしたらよろしいかと思います。2度目のフルマラソンは無理ですが、ハーフマラソン(85歳まで)ならいけるかもしれないし、10Kマラソン(74歳まで)でもよいでしょう。