イスラム教徒の出生率がキリスト教徒や仏教徒に比べはるかに高いのことは周知の事実でありますが、それと同時に移民することによる「出生意欲」」に私は着目しています。つまり、今まで住んでいた過酷な日々の生活からフランスという先進国に移民した結果、そこで同じ血統の子孫を増やしたいという種の保存の法則が効いているのではないか、とみています。埼玉川口でクルド民族のことが話題になりますが、基本的に民族は集団化し、子孫繁栄を試み、プレゼンスを出すのが一般的で、私の知る限り日本人とか英国人は集団化せず、バラバラであります。

東アジアで人口減に悩む地域、韓国、台湾、中国、日本などは何処も移民に一定の制限があり、人種の交わりが起きにくいところであります。フランスが出生率で優等生だったのは婚外子もあるかもしれませんが、それより移民大国であるというのが真相でしょう。故にアメリカも出生率は高いのです。これである程度は説明がつくと思います。

では非移民である純粋な国民による自助努力で人口は増えないのでしょうか?ずばり、増えるとは思えません。理由は何度もこのブログで討議しているので皆さん、お気づきだと思いますが、日々の生活が楽しいから、これは大きいと思います。次いで、女性の地位向上と社会進出が少子化を後押しています。但し、これを政府は言えないのです。なぜなら女性の社会進出は日本政府が長年に渡って目指ししてきた政策であり、人口減であるゆえに重要な労働力としても確保しなくてはいけないのです。なので政府の少子化対策という名の子育て支援を通じて女性の負担を軽減させることに傾注するのは「女性には是非とも社会進出して頂き、無理を承知ながらもご結婚、ご出産頂き、その後も継続して仕事を頂きたいです。いろいろ社会整備は致します。by 日本政府」ということなのでしょう。

人口の増減は機械的に調整できるものではありません。メンタルと同時に社会全般の流れ、それ以上に人間という個体が種の保存の法則に基づき、見えない神のチカラにより導かれるものであると妙に非論理的な言い分になってしまいますが、案外そういうことだろうと考えています。故に戦争が起これば出生率は上がったりするわけです。(ウクライナで人口が激減中なのは男性を国の外に出さない悪政を敷いており、家族がバラバラだからでしょう。休戦するとかなりの出生率増になるはずです。)

「赤ちゃんはどこからきたの?コウノトリが運んできたんだよ」というアンデルセンの童話の元ネタは子作りを夏至の頃に行い、春が来たら別の意味でCome on baby!ということなのでしょう。矢沢永吉様、失礼しました。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2024年3月1日の記事より転載させていただきました。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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