獅子は覚醒するか、といえば覚醒はしたもののどうしたらよいのかこの1年ぐらいさまよい、ようやく国内経済のテコ入れを本格化するという方針が決まったという風に考えています。まぁ評価できると思います。
もう一つ、中国の外交が以前に比べおとなしい気がするのです。もちろん王毅氏は精力的に世界を飛び回り、中国の外交の顔役として動いていますが、私にはトランプ政権の躓きのタイミングを待っているのように見えるのです。つまりトランプ氏は就任から43日間で100近くの大統領令に署名したと自慢しています。サインすればすべてが自動的に流れ作業のように運転されるわけではなく、様々な調整が必要ですが、とにかくおもちゃ箱をひっくり返した状態なのでいずれそれに足を取られるだろうとみているように感じます。仮にそうであれば相当賢明でしょう。トランプ氏と今は勝負しないのです。
ではお前は中国の経済成長のエンジンはどこにあるとみるのか、と聞かれたら競馬でいう大穴ですが、欧州ではないかと思うのです。あのマーケットが再度中国に帰ってくる、その期待をしているように見えるのです。アメリカは欧州と今後もやりあうでしょう。特にトランプ氏はスターマー氏とマクロン氏とはウマが合わないのです。欧州はウクライナの問題も含め何らかの形で安定的で平和を維持しなくてはいけない、これをユーラシア大陸全体の一致団結した使命と訴えるなら中国が再度欧州と良好な関係を築く可能性はあるとみています。
日本も石破氏が首相である限りにおいて中国とは当面悪くない状況が続くと思います。ある意味、トランプ氏のアメリカが猛威を振るうほど世界は冷静になり、新たなスキームを考えるということではないでしょうか?
近年の外交と政治は目まぐるしく情勢が変わります。少なくともアメリカには気をつけよ、これが外交の一致した立ち位置だとすれば多国間関係を維持成長させるためには逆にもってこいの環境が整っているとも言えないでしょうか?