私の周りではエネルギッシュな韓国人の若手起業家がビジネスを展開し、したたかな中国人が多店舗展開するなど目まぐるしい競争社会を見て取ることができます。ですが、日本人の経営となると本当に減ったと思います。飲食店すら新規開店がほとんどなく、既存の店のオーナーが必死に店を守っている状態で、明らかに経営者の高齢化を見て取っています。あと10年したら日本人の店が激減するのではないかという危惧すらあるのです。もっとひどいのは非飲食業、つまりITでも不動産でもサービス業でもいいのですが、それら業種で人を雇い、事務所を構えるような一定の規模のビジネスを立ち上げたケースがこの10年、数えるほどしかないのです。いや、仮に出たとしても既に消滅していたりするのです。
当地のブリティッシュコロンビア大学(UBC)はTHE(Times Higher Education World University Rankings)で東京大学とほぼ同じランクで日本のエリート学生も年間約50名前後、交換留学生としてきているほか、アジア研究、日本研究も盛んです。昨日書いたように、そのUBCの大御所名誉教授宅で日本の若者の海外意識の現状から、国際化を支援できるプログラムを作れないかと相談を持ち掛けているわけですが、正直、名案はありません。要は何をどうすれば成果があるのか、具体的プランが作れないことが最大のネック。
日本の一部からはグローバル人材教育なんて必要ないんじゃないか、という声が一部あるのは知っています。様々な考えがあり議論をするのは結構ですが、現実問題として大手企業ではほとんどが一定比率の海外売り上げが立っています。むしろ海外のおかげで日本の大手企業が存在しているといってもよいでしょう。ところが多くのグローバル企業の現地責任者は日本人ではなくなってきています。
1つには企業の成長スピードに対して日本人で現地責任者を務められる人材が育っていないこと、1つは日本独特の人事ローテーションシステムが邪魔をするため、日本人駐在員不要論が出てくるのです。現地駐在になった人もせいぜい4-5年の御奉公か、ぐらいで常に日本を向いて仕事しています。一方、海外事業で名をはせた日本人経営者は海外赴任期間が異様に長い方が多かったりします。つまり通常のローテーションから外れてその国の専門家として骨をうずめるぐらいの勢いで成果を上げた人が本社に戻りトップになったりします。つまり片道切符ぐらいのつもりで海外に来ないとなかなか成就しないのでしょう。それを長年やっているのがファスナーのYKKで立派だと思います。私の同期でYKKにご奉公した男も合計4か国駐在で会社人生の7-8割は海外でした。