日本の中高一貫校は割安で指導も良質

 一般的に富裕層であれば、インターナショナルスクールに通って、アメリカやイギリスなどの大学を目指す方法もある。しかし、インターナショナルスクールは学費も高い。中国人の富裕層にとっては、日本の中高一貫校は割安と感じるのだという。

「インターナショナルスクールに比べれば、日本の中高一貫校の学費は年間で3分の1程度です。学校の指導は良質で、国民性は親切で、治安もいい。中国のトップ層が国内や欧米の一流大学進学を目指すのに対して、経済的にも学力的にも準トップ層の子どもたちが、日本での進学を目指してきている可能性があります」(北氏)

 一方で、学校側でも2025年の中学入試で変化が表れている。それは、英語入試を志願した受験生が大幅に増えたことだ。

 2025年入試では首都圏の中高一貫校のうち、140校が英語入試を実施した。実施校は昨年よりも2校減った一方で、受験者数は前年の3298人から365人増えて3663人だった。前々年の受験者数は2560人だったことから、わずか2年で1100人も増加した。英語入試を実施する学校は2015年頃から増えていて、受験者数は過去最も多い水準になっている。

 割合まではわからないものの、英語入試には外国籍の受験生がある程度含まれているとみられ、増加している中国人受験生の受け皿になっている可能性もある。北氏は今後について次のように分析している。

「正確なデータはないものの、移住によって中学受験に臨む中国人家庭が増えていることは、大手塾でも個別指導塾でも感じています。おそらく日本で中学受験をする中国人家庭のコアな層は、物価の高騰や不況などの影響は受けないでしょう。中国人の富裕層は何千万人もいるわけですから、まだまだ日本で中学受験をする家庭が増えてもおかしくないのではないでしょうか」

 首都圏の中学受験ブームが続く中で、中国人受験生の存在が大きくなっているのは間違いなさそうだ。

(文=田中圭太郎/ジャーナリスト)

提供元・Business Journal

【関連記事】
初心者が投資を始めるなら、何がおすすめ?
地元住民も疑問…西八王子、本当に住みやすい街1位の謎 家賃も葛飾区と同程度
有名百貨店・デパートどこの株主優待がおすすめ?
現役東大生に聞いた「受験直前の過ごし方」…勉強法、体調管理、メンタル管理
積立NISAで月1万円を投資した場合の利益はいくらになる?