山本太郎が首相になって消費税を廃止したら何が起こるか。税収は24兆円ぐらい足りなくなるので、その分は国債を発行するしかない。年間約170兆円の国債発行は約200兆円になり、国債は消化できなくなって暴落(金利は上昇)するだろう。

それを日銀が買うとマネタリーベースが激増し、激しいインフレが起こる。黒田総裁の時代には日銀が何をしてもインフレにならなかったが、今インフレは加速している。アメリカのように10%近くになってもおかしくない。

これがインフレ税である。フリーターの時給は実質1割下がるが、彼らは気づかないかもしれない。老人の貯蓄も1割下がり、年金も1割下がる。マクロ経済スライドを凍結すれば、現役世代の負担は軽減される。

そこで止まれば悪くないが、通貨の信認が失われると物価はコントロールできない。インフレ→円安→金利上昇→インフレというスパイラルに入ると、物価はトルコのように20倍になり、円は1ドル=1000円以下になるかもしれない。そういう世界を経験してみるのも悪くないが、最大の被害者はれいわ信者のようなプータローである。