若いうちは経験や挑戦にお金を使うことで、人生の幅を広げることができる。いや、若いうちにしかできないことはあまりにも多い。
人生を生きてきて感じる「若さの価値」は何か?と問われれば、筆者は「真っ白なこと」と答える。自分の子供たちを見ていてもそう感じる。
知識や人生経験というのは、入っていく一方であり、一度身につけた価値観はもう後から削除することはできない。人生経験はあればあるほど良い、と思う人もいるだろうが、歪んだものの見方、偏見、思い込みといった生きづらくなるものもあり、一度獲得してしまうと手放したくても非常に難しくなる。
一方で子供や若者はそれらがない。彼らは真っ白なのでやりたいことは何でもやる。もちろん、たくさん失敗するしたくさん経験値を稼ぐ。だが、その結果想定外に上振れすることも山ほどある。これが人生を輝かせる。
筆者も思い返せば、心臓が凍るような恐ろしい体験やリスクテイクもしたが、恥もかき、同時にチャンスも手にしたことも何度もあった。だが、今は経験値がそれなりにあるので、若い頃のような思い切ったチャレンジはなかなかやりづらくなっていると実感する。
こうやって人は衰えていくのだと痛感している。少しでも抗うため、必死に自己投資を続けているが20年前の自分ならもっともっとスピーディーに、かつ遠くへいっただろうと思わずにはいられない。
若い間はとにかく経験と自己投資にフルイベンストメントするべきだ。若い感受性、真っ白な間にやりたいことをすべてやりきってしまうくらいでいいのではないだろうか。筆者は30歳まで蓄財は0に等しく、代わりに自己投資と経験にフルイベンストメントしていたが、全く後悔はない。
結婚も子供を持つことも何の戦略もなかった。ただただ好きだから結婚したし、昔から子供好きだったので深く考えず子供ができた。でも今の自分ならあれこれと注意深く計算し、まだ起こってもいないリスクばかり考えてきっとこうした機会を逃してしまったのではないかと思う。不要な知恵が付く前の、真っ白な内にこうしたライフイベントを終えることができたのは良かったと思う。