過去には、ある区分マンションの管理組合理事長が工事業者と結託して大規模な修繕工事の代金を水増しし、その水増し分をリベートとして受け取り、管理組合に対する背任罪で有罪となったケースなどもある。
筆者がいくつかの区分ワンルームマンションの管理組合に取材を行ったところ、この乗っ取りスキームを利用しようとした人物が、別の管理組合員に企てを阻止され、大きな被害を未然に食い止めることができた事案や、あるマンションの管理組合員が今まさにこのスキームを利用したグループと闘っているなどの事案に触れることができた。
筆者が恐怖を感じたのは、同スキームを利用しているのは上記の2事案とも同じ人物・同じグループであるという点だ。
つまり、同スキームは同グループによって、密かに社会へ蔓延している可能性すらある。
上記の具体事案については今後、民事・刑事で係争となる可能性があるので本稿ではこれ以上触れないが、このスキームを利用しているケースが全国的に広がっているとすれば、被害規模を勘案すると大きな社会問題となるかもしれない。
区分マンション(とくにワンルーム)を所有している人は、できるだけ管理組合総会に出席することを心掛け、総会の議事録や決算報告書にもしっかり目を通して、自分のマンション管理組合に不正・不透明な点が無いかどうかチェックすることを強くお勧めしたい。