そして結婚後に、男性が太り気味になるリスクは62%増加し、女性のリスクは39%増加すると分かりました。
また、既婚男性は未婚男性に比べて肥満リスクが3倍高いことが確認されました。
一方で、女性は結婚による肥満リスクの増加は見られませんでした。
この結果から、男性の方が結婚後に体重管理が難しくなることが示唆されました。
研究者たちは、いくつかの要因が既婚男性の肥満リスクを高めると指摘しています。
結婚後は家庭での食事が増え、外食やジャンクフードが減ると期待されます。
しかし実際の多くの家庭では、配偶者が多くの食事を用意することで過食しやすくなるようです。
欧米の一部の研究でも、結婚後に食事の摂取量が増え、高カロリーな食生活を送る傾向が見られると報告されています。

また、結婚後はパートナーとの時間を優先するため、運動や趣味のアクティビティが減少し、仕事と家庭の両立が求められることで自己管理の時間が少なくなることも影響すると考えられます。
さらに、未婚時代にはパートナーを探すために体型を維持しようとする意識が働きますが、結婚後は外見の重要度が下がり、体重管理への意識が薄れる傾向があります。
これを「幸せ太り」と言えるかは分かりませんが、確かに多くの男性は、結婚に関連したいくつかの理由で太ってしまいます。
では、女性の肥満リスクには大きな変化が見られないのはどうしてでしょうか。
女性は男性と比べて結婚後も体型維持に対する意識が高く、社会的なプレッシャーや健康管理の意識が影響を与えていると考えられます。
この点について、研究チームは、「肥満の人に対する社会の態度は異なります。肥満の男性は、肥満の女性に比べて好意的に好意的に扱われるのです」と説明しています。