人類の進化は単純ではなかった

 今回の研究は、人類の進化が「一直線の流れ」ではなく、複数の異なる集団が交雑しながら進んできたことを示している。遺伝学者のトレバー・カズンズ氏は「種が単純に分かれていくという考え方はもはや通用しない。むしろ異なる集団が交雑し、遺伝子を交換しながら進化してきたと考えるべきだ」と述べている。

 また、生物人類学者のジョン・ホークス氏は、この研究の意義について「これは特定の人類集団に影響を与えたものではなく、すべての現代人に共通する進化の足跡を示している」と指摘している。

人類の遺伝子に刻まれた「謎の祖先」——20%のDNAは未知の起源!?
(画像=Image by LaCasadeGoethe from Pixabay、『TOCANA』より 引用)