研究者らはこの現象について、月の塵粒子が太陽からの紫外線によって電気的に帯電し、それが表面から浮き上がる原因となる可能性があり、その浮き上がった微粒子が霧のように見えるのだと考えられます。

そしてこの霧のような現象は、ちょうど日没を捉える角度で撮影されたときに見えやすくなると今回の研究は示しています。

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日没や日の出の角度で捉えたときに「月面の霧現象」が見えやすくなる/ Credit: OPERA Project

ブルーゴーストが撮影した月面の日没画像は、単なる美しい景色にとどまらず、月の環境を深く理解するための重要な手がかりとなります。

これまで謎に包まれていた「霧」の正体を解明することで、月面探査の新たなステージが開かれるでしょう。

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参考文献

Stunning Sunset Images on The Moon Could Help Solve Enduring Mystery
https://www.sciencealert.com/stunning-sunset-images-on-the-moon-could-help-solve-enduring-mystery

NASA Science Continues After Firefly’s First Moon Mission Concludes
https://www.nasa.gov/news-release/nasa-science-continues-after-fireflys-first-moon-mission-concludes/

ライター

千野 真吾: 生物学出身のWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。

編集者

ナゾロジー 編集部