また湾岸周辺の日常の買い物は限られたところしかありません。先日、そのあたりにお住いの方が面白いことを言っていました。「大きな駐車場がある〇〇スーパーは外車と高級車天国で住まいから目と鼻の先にあるスーパーにわざわざこれ見よがしに高級車で乗り付けるんだよねぇ」と。この話を聞いて昔、自分が勤めていたゼネコンの社宅における見え張り競争とそっくり同じだと感じました。つまりそのタワマンの居住者は社宅と同様、極めて似た収入層の極めて似た考え方の持ち主が集まっていて個性が欠ける中でちょっと目立ちたいという行為になりかねないのです。
冒頭、老後のキャッシュフローを考えよ、と申し上げました。働いている間は毎月数十万円の給与収入があります。これがキャッシュフローです。ところが定年退職した途端、このフローが無くなったり、大幅減額されるのでストックの切り崩しをする必要があります。その際、タワマンの管理費と固定資産税が重い負担と感じるようになるでしょう。またタワマンの大規模改修工事はまだ少ないと思いますが、築20年もすれば必ず出てくるわけでその場合は昨今の建築費の高騰を背景に修繕費の特別徴収もあり得るのです。タワマンの共有部は広く、複雑で工事もやりにくいケースが多々あります。ある意味、タワマン大規模修繕は未経験分野だけにこれが将来、サプライズを引き起こす可能性があるのです。
よって私は持ち家なら絶対戸建て主義なのです。戸建てのメンテは自分である程度できる部分もあり、エレベーターやコンシェルジュなどのコストがかかるメンテ項目はないのです。また「腐っても鯛」ではありませんが、「上物が腐っても土地は減価しない」というメリットは大きいのです。
先日ある方と話をしていたところ、都内ながらバス便で20分ぐらいの物件を持っているがまったく売れないと。同様の話はほかの方からも聞きました。逆に言えば買い手から見れば安く物件が得られるチャンスでもあると言えます。