使いもしない箱物事業や、きつねしか通らない道路をつくるという政治家を応援してきた。
これは整備新幹線や万博、オリンピック、無駄に豪華な庁舎なども同じです。公的資金と建設業界の人的資源をムダ遣いしてきた。
新しい箱物などを作ると地方交付金で5割とか持ってくれるので、安いからと、バカスカ作ってきたわけです。それらの維持費がかかることも考えずに。全く持って浅ましい限りです。
同様に民主党時代の「コンクリートから人へ」を批判する人がいますが筋違いです。あれは不要な箱物を作ったり、道路を年度末に掘り起こして埋め戻すだけの公共事業のリソースのムダ遣いをやめようという話でした。新規の建設は利益が取れるし、業者が中抜きもできる。だから止められなかった。
本来インフラの維持整備に使う予算を増やして旨味のある仕事にすればリソースも維持できたはずです。
もう整備新幹線とか東海道リニアとか、万博とか全部やめるべきです。投機目的で将来スラム化が必死なタワマンも規制すべきです。維持に必要な建設業界の人材を育成し、建設業界のトランスフォーメーションも必要です。それを国家規模で政策として進めるべきです。併せて限界集落からの撤退も進めてリソースを集約すべきです。
こんな国民生活の基盤すらおぼつかない状態で防衛費をGDP比2パーセントにするなど全く不可能です。また陸自を大きく減らすべきですが、それが嫌なら施設科を今の10倍ぐらいに増やして戦闘部隊や間接人員を減らして、施設科にインフラ整備をやらせればいい。 火の出るおもちゃで遊んでいる余裕はないかと思います。
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防衛破綻 – 清谷 信一