■謎が深まる「人体自然発火現象」

 応急処置の甲斐もあってなんとか話ができるようになったベルトーリによれば、就寝直前に神に祈っていたときに右手に棍棒で打ちつけられたような痛みを感じ、その後に身体から火花が散りシャツが激しく燃えたのだという。

「人体自然発火現象」史上最恐の事例とは!?祈る男が突然… 消火後に“凄惨すぎる異変”も
(画像=Image by Daniel Brachlow from Pixabay、『TOCANA』より 引用)

 部屋には特にものが焼けた臭いや焦げた臭いはなく、煙などもなかった。部屋の床や家具も無傷で、火事の兆候はまったくなかった。部屋の唯一の奇妙な点は、ベルトーリが部屋に入った時点ではオイルで満たされていたはずのランプがこの短時間の間に完全に乾いていて、芯が完全に燃え尽きて灰になっていたことだった。

 すぐにやってきたジョセフ・バッタリア医師が診察したのだが、状態は一刻を争うもので、医師はベルトーリの右腕、肩、太もも上部の大部分の皮膚を取り除くことを余儀なくされ、すでに壊疽が進んでた右腕は切断せざるを得なかった。

 バッタリア医師はこの時の診察と治療の詳細を後に詳述し、それがフランスの法医学誌に掲載されたのだが、そのレポートによればそうした応急処置にもかかわらず、身体の状態はどんどん悪化していったという。短時間のうちに壊疽が進み、部屋の中には腐敗臭が立ち込め、患者の意識は遠のきながらも痙攣と嘔吐を繰り返す悲惨な状態であったということだ。

 医師の必死の処置にもかかわらず、残念ながらベルトーリは火傷から4日後に息を引き取ることになった。亡くなった直後から遺体は急激に腐敗していったという。

「人体自然発火現象」史上最恐の事例とは!?祈る男が突然… 消火後に“凄惨すぎる異変”も
(画像=画像は「Unsplash」より、『TOCANA』より 引用)

人体自然発火現象から一命をとりとめたベルトーリであったが、その後はとても痛ましい容体を経て天に召されることになってしまった。不可解な亡くなり方であり、医学的にも説明が不可能である。

 いったいベルトーリの身に何が起こったというのか。もし家人がいなかったらベルト―リはあっという間に謎の焼死体と化していたのだろうか。不幸なベルトーリのこのレアケースで、皮肉にも人体自然発火現象の謎はさらに深まったのかもしれない。

提供元・TOCANA

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