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マスコミが数を持ち出してきたら割合を見る、割合を出してきたら数を見るの教えは、今回も実に有効だなあ。
【数】 ・ マイナ保険証の解除申請、累計で5万8000件に! ・ 1月は1万件超える! ↓ 【割合】 ・ 新たな利用登録は87万3386件増えて、累計の登録数は8153万414件なので、1月の解除申請率は「1.5%」、累計の解除申請率は「0.07%」!! ・ 日本国民全体でみた場合、マイナカード保有率は「77.6%」、マイナ保険証登録率は「65.9%」である一方、解除率は「0.05%」!!
昨今、「PVさえ獲得できれば、ミスリードなど知ったこっちゃない」と言わんばかりの「釣り見出し」が頻繁に目につきますね。それもオールドメディアが堂々とやらかしてるんだから、報道機関としての矜持はどこに行ったのか? とゲンナリするばかりです。
マイナ保険証の解除申請、累計で5万8000件に 1月は1万件超えるHG4vixONW
厚生労働省は、1月のマイナ保険証の利用登録の解除申請が1万3212件あったと公表しました。解除申請は昨年10月下旬から累計5万8426件に上ります。
— 毎日新聞 (@mainichi) February 18, 2025
本記事も「解除申請数」だけを大仰に見出しに持ってきて、さも「こんなに多数の解約件数が!!」「マイナ保険証も政府もダメダメだ!!」と糾弾せんばかりですが、ご覧の通り、マイナカードを身分証や保険証として日々活用してる人が日本国民の大多数であり、解除者は割合からみればごくごく少数。累計でも2000人に1人くらいの割合なんで、まあそれくらいなら卦体な人がいてもおかしくないでしょう。
しかも、元記事を見てくださいよ。「解除申請がこんなにたくさん!」「解除したい人!やり方はこう!」とツラツラ書いておいて、デカい広告で記事をぶった切ってから最後2行だけ「新規登録者は増えてる」よと。わざわざこの位置に広告を配置するところが、毎日新聞らしい陰湿さを感じますね。