先週、カントロフがソリスト務めたミュンヘンフィル聴いたあと、フィルハーモニーのサイト見てたら、おぉ、真央くんが来る!ピレシュが降板してその代わりに入ったよう。慌てて、チケットゲット。
2018年にフォンダシオンルイヴィトンでリサイタル聴いて以来、真央君のファン♪

パリに来てくれてありがとう、真央くん
ということで、マーラー・チェンバー・オーケストラ&エリム・チャンの演奏会へ。
まずは、ペーテル・エトヴェジュの”オーロラ”。コントラバスがソリストの、現代音楽。ピンと来ないけど、音楽ライターの知り合いによると、よいオペラ作っていた作曲家だったそう。
さあ、今夜の目的、藤田真央の登場♪ 嬉しいな、一年半ぶり。ベートーヴェン”ピアノコンツェルト4番”。
出だしから、素晴らしい透明感とニュアンスと深みがある音色。真央くんの音は、フォルテであっても決して激高しない。強い迫力、というよりも、深い説得力、が、一音一音に宿っていて、一つ一つの音の生命力が心に響く。そしてそれらの音が、実に清らかに澄み切り、たおやかにつながり合って旋律を紡ぐ。彼の真骨頂だと思っている、高音ピアニッシモ、最高~。
一楽章のカデンツァ、美しすぎて震える。なんというなめらかさと繊細なニュアンス。眼福ならぬ耳福。
惜しむらくは、このカデンツァのピアノ部分を含め演奏会中何度か、鳥の囀りというか鈴虫の音色みたいな不思議な音が会場のどこかでかすかにしてたこと。せっかくの真央くんの演奏が、もったいない…。なんだったんだろう、あれ?
おっきなブラヴォー!に応えて、アンコールは、グラズノフ。華やかで鮮やか、そしてもちろん、常にたおやかで深い。
多分今夜が、真央くんのフィルハーモニーデビュー。この成功を機に、来シーズンは、リサイタルで来てくれますように。
同じ年のチャイコフスキーの1位と2位を1週間で聴き比べられる、貴重な機会。