人類の歴史には、いまだ解読されていない文字が数多く存在する。これらはかつて栄えた文明が残した貴重な記録でありながら、その意味が謎に包まれたままだ。ロゼッタ・ストーンのような解読の手がかりがないため、研究者たちは試行錯誤しながらその解明を試みている。今回は、未解読の古代文字をいくつか紹介しよう。
【こちらの記事も人気です】
インダス文字

(画像=World Imaging – 自ら撮影, CC 表示-継承 3.0, リンクによる,『TOCANA』より 引用)
インダス文明(紀元前2600年~1900年)は、現在のパキスタンやインド北西部に広がった高度な都市文明である。モヘンジョ・ダロやハラッパーなどの計画的な都市遺跡が残されているが、彼らが使用していたインダス文字は未解読のままだ。
言語の基盤が不明であり、対訳のある資料も存在しないため、その構造を分析することしかできない。シュメール楔形文字やマヤ文字と同じ「表語音節文字」の可能性が指摘されているが、完全な解読には至っていない。