マックの価値とブランド力
では、マクドナルドの真の価値とは何であると考えられるか。
「マクドナルドの価値はそのブランド力、イメージです。マックといえば『駅近くにあって、店内が広いので席が多く、お店の人からあまり干渉されずに長居しやすく、安くて、空いた時間にちょっと使える手軽なお店』といったイメージを持っている人が多いと思います。最近の値上げによって『安い』という部分が薄れつつありますが、そうはいっても同業他社や街場の飲食店に比べると、まだ安いですし、立地や広さ、メニュー内容など、やはり気軽に利用できるお店だと思います。
これがマックの価値でありブランド力だと思いますので、業界全体の中で『そこそこ安い』というポジションをキープできれば、お客さんは利用することでしょう。そこそこ安いという判断はお客さんがしますので、今後はどこまで許されるかを値上げしながら探っていき、折り合いをつけていくのだと思います。値段は上がるときもあれば、昔のマックみたいに下がるときもあるはずです。そのあたりをフレキシブルに対応していけば、お客さんに受け入れられ続けることでしょう」(江間氏)
外食チェーン関係者はいう。
「平日の夕方時にマクドナルドの店舗に行くと、『マックフライポテト』やスイーツを片手におしゃべりを楽しむ学生グループや、ハンバーガーに食らいつき空腹を満たす学生、高齢者、ノートPCを広げてオンライン会議をするスーツ姿の中年の男性・女性など、ほぼすべての世代が思い思いの時間を過ごしています。同一の店舗内でこれだけ幅広い世代のお客が混在して、それぞれが好きなように時間を過ごしている店というのは、意外になかったりします。また、お金がない学生であれば330円でドリンクとハンバーガーを食べることができ、よほど長居しなければスタッフから退店を促されることもありません。頻繁に投入される各種期間限定商品も魅力的なものが多いです。そして店内は適度にガヤガヤしているので、気を遣うことなく、おしゃべりできる雰囲気も備わっています。こうした光景にこそマクドナルドの価値が隠れているのかもしれません」
(文=Business Journal編集部、協力=江間正和/東京未来倶楽部(株)代表)
提供元・Business Journal
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