すでに世界の人気観光地は、厳格な事前予約制になっている。早い時期からそうだったのは、ミラノの『最後の晩餐』で、ミラノに行っても予約なしでは見学できないのが普通だった。スペインのグラナダにあるアルハンブラ宮殿の予約システムも厳密で、団体旅行の案内にも「訪問できないことがある」と明記されている。
中国では故宮(紫禁城)が安全上の観点もこみで予約制になったが、ついには、巨大な万里の長城すら1日6万五千人に制限している。
フランスでも、ルーブル美術館、エッフェル塔など予約優先だし、再建なったノートルダム大聖堂もこれまで無料だったが予約制で有料になった。米国の美術館などでも予約制が広がっている。
京都でもいちばん混雑しているのは清水寺周辺だ。参道である二年坂など将棋倒しが心配され危険そうだから、清水寺は絶対に厳密な予約制を敷いて、入場者を制限し時間も分散させるべきだ。金閣寺、龍安寺、銀閣寺、稲荷大社もそうだ。
それ以外のさまざまな提案を論じている。
地名と地形から謎解き紫式部と武将たちの「京都」(光文社知恵の森文庫)