だからこそ、仕事をバカにされることは、深い痛みを伴い、強い恨みにつながる。SNSなどでは軽い気持ちで相手のビジネスを否定するような発言をして、相手から訴訟される人もいる。本人は死ぬ気で頑張っていることを軽い気持ちで否定するべきではないのだ。
自分はそのことをよく知っているので、相手の仕事を絶対に下に見るような発言はしないようにしている(そもそも職業に貴賎なし、だ)。仕事をバカにされた側が持つ憎悪の力は半端なものではないのだ。
他にも、生き方や人間性の否定、浮気、解雇など相手のプライドが傷つく行為は恨みを買う。相手の「行動」は否定しても、「人生」を否定してはいけない。
社会的信用の失墜
最後に社会的信用の失墜。その理由は人間の「尊厳」と「生存基盤」を同時に破壊する行為だからだ。
人間は、「プライドと立場」が破壊されると、生きる意味や活力を奪われたと感じる生き物だ。特に日本のように信用経済社会では、時に「世間体」や「評判」は命より重いとされることもある。
そのため、SNSでのデマ拡散や職場でのパワハラによって信用を失わせる行為は、取り返しのつかない恨みを生む可能性がある。実際に、退職した部下が元上司への怨恨から刺殺し、自宅に放火した事件も起きている。
なぜここまで人は追い詰められるのか?それは、社会的信用が生存権に直結するからだ。信用を失うと仕事を失い、仕事を失うと収入を失い、収入を失うと生活が破綻する。
「嫌い」だからと軽い気持ちで名指しでデマを言ったり、過度な中傷をすると相手から強い恨みを買ってしまうのだ。
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人は誰しも、強い恨みを抱いたとき、冷静な判断を失い、取り返しのつかない行動に出てしまうことがある。特に、「裏切り」「プライドを潰す」「社会的信用の失墜」といった行為は、相手の心を深く傷つけ、強烈な憎悪を生む要因となる。
我々は日常の中で、知らず知らずのうちに他人を傷つけていることがある。軽い気持ちでした言動が、相手にとっては人生を左右するほどの衝撃となることもあることを忘れるべきではないだろう。自分にとっては軽い気持ちでも、相手からすると人生を揺さぶられる衝撃になることは往々にしてあるのだから。