黒坂岳央です。

いつの時代でも、相手から強い恨みを買って起きる痛ましい事件が起きる。法治国家である日本では暴力は許されないが、それでも恨みを買ったことが原因で事件が起こることがある。では、そもそも恨みを買わないためには何に気をつけるべきなのか?

人によってカチンと来る言動は異なるものの、下手をすると相手から強い恨みを買ってしまう行為は大体決まっている。筆者自身が気をつけていることを取り上げたい。

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裏切り

1つ目は相手の信用を裏切る行為だ。ビジネスにおいては不義理と呼ばれ、文脈によっては詐欺という犯罪に抵触するケースも有る。

裏切りには、日常的な小さなものから、相手の人生を狂わせるほどの大きなものまで幅がある。相手との待ち合わせをすっぽかす、くらいなら信用を失うくらいで済む。この場合はせいぜい相手から嫌われるだけで恨みまでは買わない。

だが、相手の大事なもの、たとえばお金を取るような真似をすると話は変わってくる。例えば、詐欺などのケースが挙げられる。対処法としては、法治国家として適切な法的プロセスを経て回収することだ。しかし、全員がそのように上品な手続きを踏んでくるとは限らない。下手をすると憤怒した相手が法の垣根を乗り越えてくる可能性も十分考えられるだろう。

特に詐欺の場合、被害者の恨みが強くなるのには2つの理由がある。1つ目は、お金という重要な資源を失うこと。もう1つは、相手に最初から騙す意図があったと知り、自分のプライドを踏みにじられたと感じることだ。

経済的損失に加え、相手から見て、自分が人間扱いされていなかったことを知った時の恨みも加わることで相手の憎悪は頂点に達する。

プライドを潰す

2つ目はプライドを潰す。本稿でのわかりやすいたとえとして、男性にとっての仕事があげられるだろう。

望むと望まざるとにかかわらず、男性にとって仕事は社会的に見て自分の価値を決めてしまうほど重要なファクターである。このことを否定できる人は少ない。それ故に仕事がうまくいく、いかないということで自分の人生そのものの価値を考えてしまう人もかなりいる。特に独立して仕事にコミットするような人はその度合が強く、彼らは命どころか、人生丸ごとをかけて勝負している。