ジョルジェスク氏はこれまでロシアのプーチン大統領を「国を愛する男」と称賛し、ウクライナを「敵対国家」と呼び、北大西洋条約機構(NATO)に批判的な姿勢を強調するなど、親ロシア的な立場を明確にしてきた。また同氏は反ユダヤ主義者を英雄視する発言を繰り返しており、極右的な思想の持主と受け取られてきた。同氏は極右政党「ルーマニア統一同盟」(AUR)に参加していたが、2022年に離党している。
なお、ルーマニア検察庁は2月末、ジョルジェスク氏に対する刑事捜査を開始している。同氏に対しては、憲法秩序に反する行為を扇動した疑い、虚偽の選挙資金報告、さらにはファシストおよび反ユダヤ主義組織の設立といった容疑がかけられている。ジョルジェスク氏はこれらの容疑を否定し、条件付きで釈放されている。
ブカレストからの情報によると、極右政党AURのジョージ・シミオン党首がジョルジェスク氏に代わって大統領レースに出馬するのではないかという。シミオン党首は自身が当選すればジョルジェスク氏を首相に任命すると約束し、同氏の票を吸収したい意向という。いずれにしても、同国の大統領選はここ暫く混乱が続く雲行きだ。
ルーマニア大統領選の経緯 2024年11月24日・・・大統領選挙実施(第1回投票) 12月06日・・・憲法裁判所、選挙結果の無効を宣言 決選投票(同年12月8日)の実施中止 2025年5月4日に選挙のやり直し決定 2025年03月07日・・・ジョルジェスク氏、立候補届け 09日・・・中央選挙管理委員会、ジョルジェスク氏の出馬拒否 11日・・・憲法裁判所、中央選挙管理委の決定承認
編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2025年3月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。