水槽で飼っていた金魚を「広い世界で自由に」と思って川や湖に放したことはありませんか?
しかしその善意が実は深刻な環境問題を引き起こすかもしれません。
これまでの研究で、野生に放たれた金魚は高度な適応能力で爆発的に増殖し、生態系に深刻な影響を与えることがわかっているのです。
さらに金魚は無尽蔵の食欲を持っており、水槽のように住まいに制限がないことから、とんでもないデカさへと変貌します。
もはやそうなると、かわいい金魚ではなく、生態系を破壊するモンスターと化すのです。
目次
- 金魚を野放しにすると「全長50センチ」になる⁈
- 「金魚×コイ」のハイブリッド種も誕生している
金魚を野放しにすると「全長50センチ」になる⁈
私たちが一般的に飼っている金魚は10センチ程度の小さな魚ですが、野生に放たれると50センチ以上の巨大なサイズに成長することがあります。
これは水槽の限られた環境ではなく、広い湖や川に放たれたことで成長が加速するためです。
実際に、アメリカ合衆国魚類野生生物局(FWS)が、北米にある五大湖の一つ「エリー湖」で行った調査では、通常の金魚とは比べものにならないほど大きな個体が確認されています。
こちらが実際に確認されたモンスター金魚の姿です。

また金魚は水中の食物を大量に食べる「底なしの食欲」を持っており、在来種の魚の餌を奪ったり、産卵場所を荒らしたりしてしまいます。
さらに問題なのは、金魚が水質に与える悪影響です。
金魚は湖や川の底を掘り返してしまう習性があり、その結果、水中の堆積物が舞い上がって濁った水になってしまいます。
この濁りが光の透過を妨げ、藻類が異常繁殖する原因になります。
こうした現象は「アオコ(有害藻類ブルーム)」と呼ばれ、水中の酸素不足を引き起こし、他の生物の生存を脅かすのです。