JFKはUFO機密を暴こうとしていたのか?

 JFKは、1963年9月の演説で「宇宙開発を平和的な競争の場とし、ソ連と協力することが重要である」と語っていた。実際、彼はNASA長官のジェームズ・ウェッブに対し、「米ソ共同の宇宙探査計画を策定するよう指示」していたとも言われている。

 当時の宇宙開発競争の背景を考えれば、JFKがUFO情報の整理を求めた可能性は十分に考えられる。彼は米ソの緊張を和らげるために、UFOがアメリカの秘密兵器と誤解されることを防ごうとしたのかもしれない。

 しかし、JFKのメモが実在するかどうかについては決定的な証拠がない。ボストンのJFK図書館の研究員によれば、大統領の公式文書を調査しても、このメモの存在を裏付ける記録は見つかっていないという。JFKは通常、送付した文書の控えを保存していたが、このメモに関しては確認されていない。

 さらに、文書の構成にも不審な点があると指摘されている。例えば、CIA長官の名前や公文書のフォーマットが通常とは異なり、「TOP SECRET(極秘)」のスタンプの大きさも不自然であるという。