とすれば経済界をはじめ各方面から「大統領閣下、このまま突き進めば経済は崩壊いたしまするぞ」と口上を述べ続けるしかないでしょう。トランプ氏は国民をハッピーにしなくてはならないので株価が溶けてしまうのは不本意であり、連日無節操な下げに大きな体から威勢良く聞こえるあの強気トーンの内情は本当に揺らいでいないのでしょうか?
鉄鋼アルミ関税をカナダ向けだけ50%に引き上げると突然発表し、それを数時間でひっこめました。これは前日にカナダのオンタリオ州がアメリカ向け輸出電力に25%の輸出税(一種のサーチャージ)付加を行う発表を受けトランプ氏が25%ではなく50%の追加をするという子供だましの往復ビンタ合戦となり場当たり的なけんかとなるもカナダが引っ込めたことでかろうじて収まっている感じです。ではこの関税戦争をウクライナとロシアの戦争のように持久戦に持ち込む可能性はあるのでしょうか?本日の「溶ける株価、底はどこ?」の解はここにあります。
私の見立てはトランプ氏の関税政策はいずれ崩壊するとみています。つまり撤廃状態になるとみています。そのタイミングはさほど遠くない時期、多分、1-2か月程度で形成が変わるとみています。それもある日突然というより徐々にトーンダウンしていく形でトランプ政策を市場が否定し続けることで株式市場で徐々に安心感が広がり、Firmな足場を築くとみています。
株価チャート的にはダウもナスダックもW天井後の下落局面にあり、私の見立てる次の下値のめどはかなり下でダウは38700㌦、ナスダックは16200㌦程度になります。日経平均は目先の底は35700円程度でそこを抜けてしまうと30000円ぐらいまで節目が無くなります。特に日本株は「業績先行き不安」で日本人特有のセロトニン効果でボラティリティがより大きくなるかもしれません。
私も待機資金はあり、特定銘柄に着目していますが、今は全く踏み込めないところにあります。打診買いすらできる状況になく、ただひたすら春が来るのを待つ、そんな状態です。企業はまともな業績がある限り株価が溶け続けることはありません。