ちょっとおしゃれな輸入コンパクトカーを手ごろな価格で、と考えた場合、真っ先に上がるフォルクスワーゲン ゴルフ。なかでも、いま中古市場で狙い目なのが先代のゴルフ7(5G)です。

いっぽうメルセデス・ベンツの3代目Aクラス(W176)は、そんなゴルフの市場を狙って2012年にデビュー。こちらも中古市場で狙い目となっています。

それぞれのおすすめポイントと、中古車を購入する際の注意点について解説します。

目次
サイズも走りも手ごろなジャーマンコンパクト
気になる維持費を解説
中古車を購入する前に注意したいこと

サイズも走りも手ごろなジャーマンコンパクト

100万円+αから狙えるジャーマン コンパクト対決!ベンツ AクラスとVW ゴルフ7を徹底比較
(画像=『車選びドットコムマガジン』より引用)

ロングドライブにも使える走行性能と洗練されたハンドリング、市街地でも苦にならないちょうどいいサイズ、大人4人が無理なく乗れる室内の広さなどを兼ね備えた欧州ハッチバックといえば、フォルクスワーゲン ゴルフが筆頭です。

1974年発売の初代からコンパクトハッチバックのベンチマークとされてきたモデルで、2024年には累計販売台数が3700万台を超えるコンパクトハッチの巨人です。

かつて欧州Cセグメントのハッチバックといえば、ドイツではVWとオペル程度で、BMW メルセデス・ベンツといったメーカーはそれよりもおおきなサイズで勝負をしてきました。

ところが、2000年代に入るとBMWが1シリーズをリリース、さらにメルセデスはAクラスをCセグメントハッチバックにスイッチ。ともにCセグメントの市場拡大に乗り出しました。

とくにAクラスはスポーティなエクステリアに手ごろな価格設定で、ブランドイメージの若返りにも成功。メーカーの売り上げにも貢献しました。

そのなかで100万円台で十分に狙えるほど中古価格がこなれてきた、先代3代目Aクラス(W176)と7代目ゴルフ(5G)を徹底比較します。

100万円+αから狙えるジャーマン コンパクト対決!ベンツ AクラスとVW ゴルフ7を徹底比較
(画像=『車選びドットコムマガジン』より引用)

メルセデス・ベンツ Aクラスは、1997年に発売されました。ただし、この初代と2代目は全長4m未満のBセグメントモデルで、室内を広く取るため背の高いトールワゴンスタイルでした。

Cセグメントのハッチバックスタイルを採用したのは2012年発売の3代目(W176)からです。

ボディは、全長4,290mm×全幅1,780mm×全高1,435mmというワイド&ローのプロポーションに、センターに大型のスリーポインテッドスターを配置したフロントグリルを装着してスポーティな印象。

インテリアは、アンビエントライトを内蔵したヘッドレスト一体型のスポーツシートをはじめ、ジェット機のエンジンをモチーフにした丸型のエアベント、立体的なトリムをあしらったダッシュボード、メーカーロゴが光るステップカバーなど、若々しく洗練された空間になっています。

日本では1.6LターボのA180、AMGが開発に携わった2.0LのA250 シュポルト、2.0Lツインスクロールターボを搭載したメルセデス‐AMG A45をラインナップ。

トランスミッションは、湿式クラッチを使う7速DCTで、ワイドなギアレシオによって燃費にも貢献しています。

安全面では、前走車や障害物に2.6秒以内に衝突する可能性がある場合に、警告灯と警告音でドライバーに注意をうながし、ドライバーのブレーキ操作では十分な制動力が得られない場合にはアダプテイブブレーキアシストにより事故回避に必要な制動力を自動的に補う、レーダー型衝突警告システム「CPA」を全モデルに搭載。

縦列駐車時のステアリング操作をサポートする「アクティブパーキングアシスト」は、上位モデルに標準装備しています。

さらに、ディストロニック・プラス、ブラインドスポットアシスト、PRE-SAFE(プレセーフ)で構成される「セーフティパッケージ」も用意されました。

100万円+αから狙えるジャーマン コンパクト対決!ベンツ AクラスとVW ゴルフ7を徹底比較
(画像=『車選びドットコムマガジン』より引用)

フォルクスワーゲン ゴルフ7は、3代目Aクラスよりも1年後の2013年5月に発売されました。

ボディサイズは、先代と変わらない全長4,265mm×全幅1,800mm×全高1,460mmながら、ホイールベースは60mm延長した2,635mm。

またVWグループの新しいMQBプラットフォームをベースに、TSIエンジン、高剛性ボディ、サスペンション、エアコンやインフォテイメントシステムいたるまで、すべてを刷新しています。

スタイリングは、先代よりもシャープでスポーティな印象になっているものの、世界的なベンチマークとなっているゴルフらしい均整の取れたデザインです。

パワートレインは、当初1.2Lと1.4LのTSI(ターボ付き直噴ガソリン)エンジンをメインに、2.0L TSIを搭載する「GTI」と「R」を用意。

2015年になると1.4L TSIプラグインハイブリッドの「GTE」、2017年にバッテリーEVの「e-GOLF」、2019年には2.0LのTDI(ターボ付きクーリンディーゼル)をラインアップに追加しています。

なかでも1.4L TSIエンジンには、気筒休止システム(ACT)が組み込まれ、19.9km/L(JC08モード)という低燃費を実現していました。

安全装備は、プリクラッシュブレーキシステムをはじめ、事故の可能性が高いとシステムが検知した場合にシートベルトのテンションを高めるとともにウインドウを閉じてエアバックの効果が最大限発揮できるようにするプロアクティブオキュパントプロテクション、衝突や追突時の衝撃をエアバックセンサーが検出すると車両を10km/h以下まで自動で減速させるマルチコリジョンブレーキシステム、ドライバー疲労検知システムを標準装備。

一部グレードに装備されたアダプティブクルーズコントロール、レーンキープアシストシステムは、2017年のマイナーチェンジでAT車に標準で装備されるようになりました。