自由を求めて──命がけの脱出

 このような監視社会から逃れるため、多くの国民が命をかけて脱出を試みている。しかし、その道は決して簡単ではない。国境には監視塔が設置され、逃亡者は発見され次第射殺される危険がある。さらに、脱出に成功しても残された家族が厳しい報復を受ける可能性が高い。

 脱北後も新しい環境に適応するのは容易ではない。北朝鮮で育った人々は、外部の世界についてほとんど知らずに生きてきたため、外国での生活に馴染むまでには長い時間がかかる。韓国に渡った脱北者の中には、自由な社会での選択肢の多さに戸惑い、精神的なストレスを抱える人も少なくないという。