維新と国民民主の予算案への対応は対照的だった。維新は早々に前原共同代表が高校税金化を「満額回答」として予算に賛成してしまい、それを前提にして自民党と交渉した結果、高額療養費制度の負担増まで賛成してしまった。
迷走した維新と空回りした国民民主【悲報】日本維新の会の吉村さん、目が泳いでしどろもどろ
高額療養費制度の負担限度額引き上げ→賛成!
高額療養費制度の負担限度額引き上げ見直し→賛成!
こんなテキトーな感じで高校無償化だけぶっ込んで178万円と今年のガソリン減税潰したんかい?????いい加減にせえよ?? pic.twitter.com/AFzF5TEdpf
— あーぁ (@sxzBST) March 7, 2025
これに対して国民民主は、玉木代表が役職停止中に自民党の「年収123万円」の基礎控除引き上げという提案を蹴っておきながら、あとになって復活折衝した。今度は自民党に蹴られて公明党が老人優遇の修正案を出し、玉木氏は敗北宣言を出した。
今回私たちは負けました。力不足です。ただ、30年動かなかった「103万円の壁」を動かしたのは事実。大学生は今年から150万円まで働けるようになったし、中途半端だけど1.2兆円の所得税減税と0.2兆円の防衛増税の回避を実現できたことも事実。手取りを増やす夏に向け、引き続き頑張ります。#国民民主党 pic.twitter.com/fVVXSr9HEV
— 玉木雄一郎(国民民主党) (@tamakiyuichiro) March 9, 2025
結束すれば予算を大幅に修正できるチャンスにバラバラに行動した点は共通しているが、維新が簡単に自民に取り込まれたのに対して、国民は「年収178万円」という高い球にこだわって玉砕した。
支持者の反応をみると、維新の対応をほめる人はほとんどいないが、国民民主の敗北宣言には共感する支持者が多い。しかし結果的には、千載一遇のチャンスに野党は何も勝ち取ることができなかった。勝者は石破=森山政権である。
無能な働き者と有能な卑怯者