本州最東端スポット「トドヶ崎」を目指せ

 
本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)
宮古市の市街地から本州最東端トドヶ崎へは、車以外では現実的にアクセスできません。次々と襲い掛かってくるカーブに神経を使いながら、目指していくのは姉吉キャンプ場です。
本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)
姉吉キャンプ場は小さな漁港、姉吉漁港に面した所にあります。なぜここを目指すのかというと、ここが本州最東端のトドヶ崎への出発地点だからです。
本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)
本州最東端の地、トドヶ崎にはここから3.7kmの山道を行くことになります。 そうなのです、本州最東端が最難関ポイントとされるのは、ここまで辿り着くのが遠いだけでなく、さらにここから徒歩によるアタックが必要になるという点なのです! 順調に歩けば、スタート地点からトドヶ崎灯台までは片道約1時間といったところ。行って帰るだけでも往復最低2時間以上、通常ならば3時間程度は確保しておかなくてはいけないことになります。 そして、最東端の地まではトレイルコースを行きますので、観光気分ではちょっと行けないというハードルの高さもあり、足元の装備などはしっかりと準備をしておく必要があることも忘れてはいけません。 さらには、ルート上で熊が出る可能性もあるので熊よけの鈴などの準備も必要です。またルート上や現地には店舗などもないので水分や軽食などの準備もしてから向かいましょう。
本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)
ということで気合を入れてトドヶ崎へのアタック開始です。スタート地点の姉吉キャンプ場から歩きやすい山道を行くのですが、スタート早々に急激に標高を稼ぐようなルートになります。出発から15分程度が一番の難所、辛い時間帯といってもいいでしょう。
本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)
その証拠に、出発地点から5分も歩けば、先ほどまで浜辺にいたのにこんなにも海を見下ろすような高さに辿り着きます。歩きながら見える海の美しさ、透明度の高さには驚くことでしょう。
本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)
景勝地である浄土ヶ浜に引けを取らないような海だなぁと思っていたら、なんと足元にある小さな木札には「東日本大震災津波遡上浸水地点28.05m」と記されています。こんな高さにまで津波が迫ったのかと思うと、震災は風化させてはいけないなと痛感させられます。
本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)
そこから数分も歩けば、トドヶ崎灯台までの道で最高地点に辿り着けます。
本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)
ここまで来ることができれば、後はなだらかに上り下りを繰り返しながら稜線を歩いていくようなルートになります。
本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)
基本的に歩きやすいルートが続きますが、途中何か所かは足元注意の場面もあります。ルートにはしっかりとした案内標識もあり、目立った分岐もないので迷うことはないと思います。
本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)
本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)
本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)
そして大きな枯れ沢を3つ通過すると道は緩やかに下りモードになっていきます。そしてついに分岐点に「本州最東端の碑」の案内が登場するのです!

達成感を味わおう!本州最東端

はやる気持ちを抑えながら林を抜ければ、一気に太平洋が視界に入ってきます。そしてすぐに目の前には大きな岩と一体化した「本州最東端の碑」が姿をあらわします。

本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)
本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)

ここまで来るのは簡単ではなく、そもそも岩手県宮古市という場所自体が何かのついでに立ち寄れるような立地ではないため、目的意識を持っていないと来られる場所ではありません。

さらに、この本州最東端の碑までは徒歩によるアタックを必要とするため、国内を隅々まで旅行経験がある方でもここまで来たことがあるという人はそう多くはないはずです。

まさに端っこスポットのボスキャラ的な存在でもある本州最東端。ここまで来られたことの達成感はこの場に立った人にしか味わえない、何物にも代え難いものだといえます。私が訪れた時はちょうど濃い海霧が発生していて、なんとも幻想的な雰囲気に満ちていました。

本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)
本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)

そんな本州最東端の碑、この文字は映画『喜びも悲しみも幾年月』の元になった手記の作者である田中キヨさんのものだそう。この映画は灯台守とその家族の物語を描いており、田中キヨさんもこの最東端トドヶ崎灯台で7年もの歳月を過ごしたそうです。

本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)

この最東端の碑周辺はゴツゴツした岩場で、断崖絶壁な箇所もあるので危険も伴いますので十分に注意しながら散策してください。そして最東端のトドヶ崎灯台へも行ってみましょう。なんとなく岩場を縫うように灯台へ向かう道があると思います。

本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)
本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)
本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)

トドヶ崎灯台は現在無人になっていて、内部に入って見学等はできませんが敷地内へ入ることはできます。敷地内にはトイレもありますので復路に備える方はこちらで用を足しましょう。

本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)
本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)
本州最東端は最難関!?トドヶ崎を目指せ!(岩手県宮古市魹ヶ崎)
(画像=『たびこふれ』より 引用)

なおトドヶ崎灯台の根元には太平洋に面した東家があります。ここを訪れた人はこの東家で休憩してから帰っていくようです。この東家には「思い出ノート」と書かれた箱があり、中には全国各地からここへ辿り着いた猛者達の足跡が記されたノートがあります。

ひと昔前ですと有名な観光スポットにはこうした旅人向けのノートがよく置かれていましたが、最近ではあまり見なくなったように思えます。SNS全盛のこのご時世に、こうしたアナログな記録ができることは逆に新鮮味があっていいですね。ぜひ自分の足跡も残してみては?

トドヶ崎灯台

  • 住所:岩手県宮古市重茂
  • アクセス:宮古駅から車で約45分