暗闇に輝く「黄金の洞窟魚」が発見されました。

中国・貴州師範大学(GNU)の研究チームはこのほど、同国南西部の貴州省の洞窟内で、これまでに知られていなかった「シノシクロケイルス属」の新種を確認したと発表。

シノシクロケイルス属はほぼ全種が洞窟やその周辺に生息しているグループです。

今回見つかった新種は、今まさに洞窟環境に適応しながら進化している最中だといいます。

研究の詳細は2025年2月24日付けで科学雑誌『Zoosystematics and Evolution』に掲載されました。

目次

  • なぜ洞窟魚はウロコや目を失うのか?
  • 新種の「黄金の洞窟魚」を発見、進化の途上にある

なぜ洞窟魚はウロコや目を失うのか?

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2023年に中国で見つかったシノシクロケイルス属(ウロコや目がなく、色素も薄い)/ Credit: Jiang Zhou et al., ZooKeys(2023)

コイ科のシノシクロケイルス(Sinocyclocheilus:金線䰾)属は、中国南部のカルスト地形の洞窟に生息する洞窟魚のグループです。

この属にはこれまでに約80種類が知られており、そのほぼ全種が洞窟内部かその周辺に生息しています。

またシノシクロケイルス属のほとんどは、ウロコがない・色素が薄い・目が小さいか消えているといった洞窟環境ならではの適応を示しています。

光の差さない洞窟内ではものを見ることができないので、目がどんどん退化していき、体の色素も薄くなっていきます。

それから洞窟内では捕食圧が低くなるため、自らの身を守るウロコも徐々に消失していきます。

それよりもむしろ、ウロコをなくして柔軟な体を手に入れることで、洞窟内の狭い岩場などをすり抜けることが可能になります。

加えて、洞窟内は低酸素環境になるため、ウロコをなくすことで、皮膚からの直接的な酸素吸収率を高めるのにも役立ちます。

そして新たに見つかった新種のシノシクロケイルス属もまた、中国南西部の貴州省・興仁(こうじん)市にある洞窟内部に生息していました。