ワインを嗅いで銘柄やブドウの品種を当てるのは、特殊な訓練を受けたソムリエならではの技術です。
しかし、ソムリエになれるのは人間だけではありません。
伊トレント大学(University of Trento)を中心とする国際研究チームはこのほど、ラットが2種類の白ワインを正確に嗅ぎ分けられることを実証しました。
その精度は驚異の94%に達したという。
映画『レミーのおいしいレストラン』のように、ラットがソムリエとして活躍する日がくるかもしれません。
研究の詳細は2025年2月21日付で学術誌『Animal Cognition』に掲載されています。
目次
- ソムリエになれるのは人間だけじゃない?
- ラットがソムリエとして活躍する日が来る?
ソムリエになれるのは人間だけじゃない?
ワインの香りを嗅いで銘柄やブドウの品種をぴたりと言い与えるのは、経験を積んだソムリエでも難しい技術です。
ワインの香りは数百種類の化学物質の組み合わせによって構成されており、その微妙な違いを嗅ぎ分けるには訓練が必要です。
人間は視覚を重視する生き物ですが、犬やラットのような動物は、より嗅覚を頼りに生きています。
例えば、ラットは約1200種類の機能的嗅覚受容体を持っており、これは人間の約3倍です。
しかし、これまでの研究では、言語を持たない動物が「ワインの品種」というような複雑なカテゴリーを嗅覚だけで識別できるのかどうかは分かっていませんでした。
研究チームは、この疑問に答えるため、ラットにワインの識別能力があるかどうかを検証しました。

今回の研究では、9匹のオスのラットを用いて、ワインの嗅覚識別実験を行いました。
(メスは発情周期による嗅覚の変化を避けるため除外)
嗅ぎ分けの対象となるのは、2種類の白ワイン。
1つ目は、ライン川流域を原産とする白ワイン用のブドウ品種を使った「リースリング」。