テレビに出たのは———以下の部分だが、最初から見ればわかるように話は空転していた。ゼレンスキーが停戦協定を破るプーチンに対抗するアメリカの軍事支援を求めるのに対してトランプが一般論で逃げ、ゼレンスキーが具体的な約束を求める繰り返しだった。
答に窮したトランプがヴァンスに話を振り、彼が「ウクライナの安全は外交で担保する」と建て前論で答えたので、ゼレンスキーが「あなたのいう外交とは何だ」と反論したのが口論の始まりだった。
ゼレンスキーの批判は外交的には異例だが、それを「失礼だ」と喧嘩を売ったのはヴァンスである。どっちもどっちだが、根本的な問題はどっちも停戦協定は結びたくないという本音だろう。
停戦すると大統領選挙が行なわれ、ゼレンスキーの再選は困難とみられている。ロシアが介入してヤヌコーヴィチのような傀儡政権ができる可能性もある。