「おとな力」とは私の思いついた言葉ですが、社会環境適応力、家族を維持するための能力、許容力、包容力、判断力などを含めた人間としての総合的な能力であります。

ですが、残念なことに男性はある意味、賢くないのです。男の精神年齢なんてちっとも成長しないし、物心ついた時から案外、変化が無かったりします。「女性は成長したが、男性は止まっている」このギャップこそが婚姻数激減の理由としたらどうでしょうか?

この10年の婚姻数の変化。ざっくりとした比較ですが、日本は3割、台湾4割、韓国と中国は5割減となっています。これら東アジア地域は基本的な文化や価値観は宗教縛りの観点からは似ており、経済発展と共に女性が社会進出を遂げその結果、婚姻数が減少するというほぼ同じ流れとなっています。

日経に中国の婚姻数の減少に関する記事があったのですが、その分析理由はカネの問題。特に男性が家を用意し、多額の結納金も負担になっているとあります。目先の理由としては分かるのですが、果たしてそれだけなのだろうか、というのが私の疑問です。というのはその傾向がもっと強かった韓国はこの10年で大きく変化し、女性が家を提供することも含め、結婚の金銭的不公平感は取り除かれつつあるのです。それでも韓国の婚姻数は減少傾向に歯止めがかからないのです。

日本の結婚費用の平均は400-500万円でうち、結婚式の費用が2/3ぐらい占めます。ただ、こう言っては何ですが、祝い金の戻りがあるし、両親がそれなりに出すケースもあるので金銭が結婚の妨げになっているとは思えないのです。

仮に男女の婚姻適合精神年齢の差が広がっているとします。すると、ある程度年上で未婚女性が頼れそうな男性となると売約済みが多く、女性が求める理想像に到達しないのが理由ではないかとみています。私の周りにも嘆くお父さん、お母さんが結構います。「うちの娘、30にもなって全くその気配がない」とか「生まれてからこの方、ボーイフレンドができたことがないかもしれない」といった声は聞きます。そしてそのようなお嬢様方は概して一流企業にお勤めなのであります。