「AIが賢くなればなるほど、人間はバカになる?」
この問いかけにドキッとした人もいるかもしれません。
スマートフォンで調べればすぐに答えがわかる時代、私たちは以前よりも自分の頭で考えることが減ってきているのではないでしょうか?
Microsoft Researchの研究チームが行った最新の調査では、AIに頼りすぎる人では、批判的思考のレベルが減少することが明らかになりました。
この現象はまさに「使わなければ失われる」という脳の性質を如実に示しています。
目次
- 人間の脳は「使わなければ失われる」
- AI頼りの知識労働者は「批判的思考」から遠ざかる
- 人間の思考力を維持する「AIとの付き合い方」
人間の脳は「使わなければ失われる」
そこまで遠くない昔、私たちは自分で情報を集めて記憶し、比較・吟味することで正しい判断を下していました。
しかし今、スマートフォンを取り出して検索すれば、簡単に「答え」が見つかります。
また、どんなデバイスからでも、クラウドベースの連絡先リストにアクセスし、様々な方法で即座に誰とでも連絡を取ることができます。
知り合いの電話番号を正確に覚えている人など数少ない時代になったのです。

また、ナビゲーションシステムの登場により、多くの人は目的地までの道順を覚える必要がなくなりました。
実際、過去の研究では、GPSの使用頻度が増えると空間記憶力が急激に低下することが示唆されています。
では、AIの登場は、私たちにどんな影響を及ぼしているでしょうか。
最近の生成AIは高性能であり、巧みな文章やアイデアを自動生成できます。
わざわざ自分で探したり考えたりしなくても、AIがそれらしい「答え」を提示してくれるのです。
問題は、この「楽をする」ことが、脳の働きにどんな影響を与えているのか、ということです。