昆虫の世界には驚くべき形をした生き物がたくさんいますが、中でも「ツノゼミ」はユニークで多彩な見た目を持つことで有名です。

特にツノの形状は、木の枝のようなものからトゲトゲ、アンテナ型、波線を描いたものなど、多岐にわたります。

一方で、その多様さのせいもあって、種ごとにツノのどことどこが対応しているのか、見分けがつかない難点がありました。

そこで静岡大学の研究チームは、ツノゼミのツノを詳細に比較し、種ごとに共通する構造の特定を試みることに。

ツノゼミのツノは一体どんなルールで作られているのでしょうか?

研究の詳細は2025年2月25日付で科学雑誌『European Journal of Entomology』に掲載されています。

目次

  • 見ているだけで面白いツノゼミの世界
  • ツノゼミの「ツノ」の相同点を見つけよ!

見ているだけで面白いツノゼミの世界

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ツノゼミの一種Hemikypta marginata/ Credit: ja.wikipedia

ツノゼミはカメムシ目に属する昆虫のグループであり、世界に約600属3200種ほどが知られています。

ツノゼミの姿を初めて見る人は、そのユニークな形状に驚くことでしょう。

まるで枝が伸びたようなもの、トゲが生えたもの、さらには動物の角のような形をしているものまで、ツノゼミのツノは多種多様です。

このツノは「前胸」と呼ばれる部分が変化したもので、成虫の背中に突き出るように発達しています。

このツノの形はかなりバリエーションに富んでおり、世界中の研究者や昆虫愛好家の間で長年注目されてきました。

こちらが実際のツノゼミたちの姿です。

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様々な形状のツノをもつツノゼミ/ Credit: 静岡大学 – ツノゼミの多様な「ツノ」における種間相同点の整理(2025)

しかしツノゼミの形状があまりにも多種多様すぎるあまり、研究者たちは種ごとのツノを比較することが困難でした。