産経が指摘する最近の文春の失敗のケースです。木原元副官房長官の妻への疑惑事件(23年7月)、松本人志氏報道の証拠問題(23年12月)、片山さつき議員の国税庁口利き疑惑の裁判敗訴(23年4月判決確定)、松下新平議員のハニートラップ疑惑一審敗訴、控訴棄却(25年1月)といった具合で不甲斐ない状態が続いています。特に松本人志氏問題ではぎりぎりのタイミングでの双方の和解とか今回の中居氏の問題で橋下徹氏の指摘で手のひらを返したような状態になったことで世の中を混乱させたことは経営としての責任は重いものになりそうです。
中居氏問題は調査委員会の報告を待たねばならないのですが、もしも仮にフジテレビ叩きの原因となった編成部長A氏が全く関与していないのならフジテレビは第三者的になってしまい、この一連の騒動は何だったのか、ということになります。もちろん同局が早くからこの問題を知りながら知らんぷりで稼げる中居氏を起用し続けたのは問題です。一方でなぜフジだけがこの問題にここまで深く関与しているのかもちょっと解せない気はします。(つまりフジはA氏介在に関わらず、責められる明白な理由があるということでしょうし、本当にフジ特有の問題だったのかがポイントです。)

フジテレビHPより
一方、フジテレビ側は文春の報道が大きな影響力を持っていたとして訴訟を含め、あらゆる方法を検討していると述べています。今回のフジテレビが被っている被害額から推測すれば文春が「フジテレビ砲」で軽ーくぶっ飛んでしまうぐらいの威力がある話であり、それこそ結果次第では文春の存在すら危ぶまれることになりかねません。
週刊誌とは私の中ではゴシップというより「のぞき見」であり、雑誌としての品格は最低、つまりあってもなくてもなにも困らないものだと思っています。暇つぶしという位置づけですが、今日ではスマホでなんでも読めるし、一部週刊誌はサブスクもあるし、大手週刊誌は広告宣伝的に目玉記事をネット記事として無料で掲載したりします。現代人は一つの案件をじっくり深堀するほど暇ではなく、ごく一部の方が趣味に任せて追っかけるという傾向が強いと思います。