毎日ミカンを食べる習慣が、あなたの心の健康を守るかもしれません。
最近の研究によると、柑橘類の摂取がうつ病の発症リスクを低下させる証拠が発見されました。
この研究を発表したのは米ハーバード大学医学部(Harvard Medical School)の研究チームです。
チームは長期的な食習慣とうつ病リスクの関係を分析し、1日1個のミカンを食べることで、うつ病リスクが20%低下する可能性を見出したのです。
では一体なぜミカンは心の健康にいいのでしょうか?
研究の詳細は2024年11月14日付で学術誌『Microbiome』に掲載されています。
目次
- 柑橘類をよく食べる人は「うつ病リスク」が低い
- ミカンを食べると「うつ病リスク」が下がる理由とは?
柑橘類をよく食べる人は「うつ病リスク」が低い
「うつ病を防ぐには適度な運動やストレス管理が大切」とよく言われます。
しかし食生活がメンタルヘルスに与える影響も決して軽視できません。
例えば、これまでの研究では、地中海式のメニュー(魚、野菜、果物を多く含む食事)がうつ病のリスクを低下させる可能性が示されているのです。
その一方で「特定の果物がうつ病を防ぐのか?」という疑問については、まだ十分に研究されていません。
そんな中、2016年の研究で「柑橘類の摂取とうつ病リスクの低減が関連している可能性がある」ことが示唆されました。
ただ、この報告は仮説の域を大きく出ていなかったので、研究チームは今回より大規模なデータを用いてこの説を検証することにしました。
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チームは、アメリカで行われている「Nurses’ Health Study II(NHS2)」という大規模な調査データを分析しました。
この調査は1989年から開始され、10万人以上の女性が参加しています。
チームは、このデータに登録されている約3万2000人の女性の食事記録をもとに、2003年から2017年の間にうつ病を発症した人の割合を調べました。